今回は書籍「孫子の兵法がわかる本」の書評です。
本の概要
この本をひとことで言うと
「2500年前の今でも使える人生・考え方・経営の戦略の書をわかりやすく解説している本」
まず、孫子の兵法とは、2500年ほど前の春秋戦国時代に孫武という将軍によってまとめられた戦略の書といいます。
孫子の兵法は、ソフトバンクの孫正義さんも愛読している本です。こんな昔の書が今でも読まれているって本当にすごい事ですよね。
個人的には、今までは経営戦略にしか使えないのでは?と思って読んでいませんでした。しかし、読んでみると、経営者だけでない人でも広く参考になる考え方があり、孫子の兵法のすごさを実感しました。
孫子の兵法をざっくり言うと以下のような事が書いてあります。
・なるべく戦わない。戦わずして勝つ
・正攻法で戦わず、敵の意表を突く
・泥沼な勝ち方をするくらいなら賢い負け方をする
本書は、実例をまじえて孫子の兵法をわかりやすく解説している本です。
中には著者の解釈が入っているのもあるかもしれませんが、それも含めて参考になるかと思います。
著者情報
守屋 洋(もりや・ひろし)※訳している方です
中国文学の第一人者として、著述、講演等で活躍中。
中国古典に関する書籍を数多く出されています。
気づきポイント
今回は、個人スキルやリーダーシップに関する内容について気づいた点を書きます。
・戦争のやり方は「正」と「奇」の2つの組み合わせから成り立っているが、その変化は無限である。
正=一般的なもの
奇=特殊なもの、変化するもの
教科書的な知識が「正」、過去の経験が「奇」
仕事場でも「正」だけを持っている人は、知識が豊富でみんなが知らない事を知っている。しかし、アイデアが教科書的で現場にフィットしない事を言ってきます。
逆に「奇」だけを持っている人は、過去の経験を元にやってきている為、今の仕事はとてもデキる。
一方、新しい知識があまりない為、アイデアが経験ベースになっています。
これが「正」と「奇」両方兼ね備えている人は、双方のメリットを掛け合わせ、新しい事を前に進めるパワーを持っていると思います。
仕事でも両方組み合わせている人は、相当仕事がデキる人ですよね。
普段から勉強をしている方は、この「正」にあたる知識を積んでる人達だと思います。
それに「奇」が加われば、いろんな解決策やアイデアを行動に移せるんだと思います。
私も「正」と「奇」両方を兼ね備えた人物になりたい。
・将軍とは、智、信、仁、勇、厳の五条件を満たす人物でなければならない。
この五条件とは
智=先見力、状況を読む力
信=ウソをつかない
仁=思いやり
勇=勇気、決断力
厳=厳しい態度
これら五条件には共通点があります。
それはどれも後天的に身につけられることだという事です。
この中で厳と仁は相反していると思います。これはいかにバランスよくアメとムチを使い分けるかだと思います。
仁だけでは甘えが出るし、厳だけだと厳しすぎて離れていってしまうと思います。
個人的にはこれら五条件はよく出来た基準だと思います。なぜなら私が尊敬する人は大体すべてこの条件を持っているからです。
今自分はどれだけこの条件に当てはまっているか?分析し、足りない条件を満たす試みをしていきたい。
・将たる者がいたずらに必死になれば、討ち死にとげるのがオチだ。また、なんとか生き残ろうとあがけば、敵の捕虜になってしまう。
リーダーが必死に仕事をしていては周りに目が行かず、状況を見誤ります。
余裕を持つ事が冷静な判断をするのには必要ですね。
とはいえ、リーダーはいろんな事を抱えており、多忙ですよね。
なので、自分の持っている仕事をメンバーに振り分けるべきだと思います。それらがデキるリーダーは、冷静な判断を出来るだけの余裕があるのだと思います。
最後に
孫子の兵法は、読む人によって注目する部分が違ってくる書だと思います。
私が今回紹介した3つ以外にもたくさんの教えがあります。
是非、本を手に取ってみてはいかがでしょうか。
「孫子の兵法がわかる本」リンク
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