哲学がビジネス現場に役に立つという視点が斬新 「武器になる哲学」

仕事術

こんにちは。ブックマイヤーです。

今回は「武器になる哲学」について書いていきます。

この本は哲学の入門書として位置付けられています。ただし、他の本との違いは、哲学をビジネスに活かすという視点であることです。そして哲学のアウトプットから学ぶのではなく、そのアウトプットに至ったプロセスに学びの源泉があると著者は主張しています。

著者が厳選した50の言葉とその言葉に至ったプロセスが紹介されています。読者の役に立つ言葉や考え方が1つでもあれば読んでよかったと思えるのではないでしょうか。

また、巻末には哲学書の紹介もしています。この本で哲学に興味を持った方は参考になると思います。

今回は、私が個人的に気づきのあった3つの言葉について紹介します。

論理だけでは人は動かない 〜 アリストテレス 〜

当たり前だと思う人はいるかもしれません。では人を説得するにはどうすれば良いか、アリストテレス はこう説いています。「ロゴス」「エトス」「パトス」の3つが必要だと。

上司やリーダーからメンバーに納得してもらう為の要素となります。

「ロゴス」とは、ロジックのことです。主張は論理だけでは通らないとは言ったものの、最低限は論理は必要だということです。

「エトス」とは、エシックス=倫理のことです。道徳的、社会的に正しいことです。

「パトス」とは、パッション=情熱のことです。リーダーや上司が情熱に語ることでメンバーは共感します。

私の思ったことは、ロゴス、エトスは当たり前に備わっているべき最低限の要素だが、パトスについては人それぞれでその度合いが違う点です。やはり、強いリーダーはこのパトスが備わっていることをビジネスの現場で感じます。

変革は、「慣れ親しんだ過去を終わらせる」ことで始まる 〜 クルト・レヴィン 〜

個人や組織が変わっていく過程を説いています。その変化を実現するには三つの過程を通る必要があるようです。

それは「解凍」→「混乱」→「再凍結」です。

「解凍」は今までの習慣や習慣を一旦終わらせる過程です。人は変わることに抵抗を感じる生き物です。変化の過程ではまず今のやり方ではダメな点やなぜ変わる必要があるのかを納得してもらう必要があります。

次に「混乱」は、新しいやり方や習慣が予定通りいかないことで、不満が噴出する過程です。うまく進めるには、変化を主導する立場の人からのサポートが必要になります。

最後の「再凍結」は、実際に新しいやり方や習慣がうまくいくようになり、快適なものになっていく過程です。変化を主導していく立場の人は、効果をアナウンスしたり、褒賞を出すなどをし、「効果が上がってる」事を実感してもらうよう努めることが重要です。

私が思った事は、最初の過程「解凍」が重要だと感じます。何かを始めるためには今を終わらせることです。いつまでも今までのやり方を引きずっていると新しいやり方に適用することはできません。この過程を頭に入れて新しいことにチャレンジしていこうと思います。

未来を予測する最善の方法は、それを「発明」することだ 〜 アラン・ケイ 〜

「未来はどうなるか」という考え方ではなく「未来をどうしたいか」という考え方に変えていくということです。アラン・ケイはコンピューターサイエンティストとして、40年以上も前にパソコンの絵を描いていたそうです。これは未来を予測していたわけではなく、実際に実現するように行動に起こしたことが実現に繋がったそうです。

私が感じたことは、「世界が〜」「日本が〜」のような大きなことでなくても、数年後、数十年後に「自分がどうなっているのか」、という受け身な姿勢ではなく「自分はどうなっていたいか」を考え、行動することが自己実現につながると思います。

いかがでしたでしょうか、興味のあるかたは読んでみてください。

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