「RPAの威力」の要約とRPA導入に関するちょっとした意見

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こんにちは、ブックマイヤーです。

今日は書籍「RPAの威力」について書いていこうと思います。

RPAとは?

パソコン上で人間が行っている様々な操作をロボットが記憶し、人間に代わって自動で実行する」仕組みの事です。

それらのアプリケーション(ツール)の事をRPAツールと呼ぶそう。

とは言っても現状ではなんでもパソコンの操作ができるのではなく、一定ルールにしたがって作業を行う「定型作業」を代替することが多い。作業は一度RPAに覚えさせてしまえば24時間365日動いてくれる。文句も言わない。(ただし、動作中にエラーになったときの対応は人が行う必要がある)

なぜ今RPAが注目されているのか

・実は日本は生産性が低い

→ 主要先進七か国の労働生産性(2015年)で日本が最も低い。しかも人口も就業者数も減少が予測されている!

・労働時間を増やして業績をあげるやり方は、過残業による事故や事件が発生するリスクがある。

→リスクを回避するため、残業規制をすると結果として労働時間は減少してしまう。

これらを解決するには一人当たり売上高(生産性)をあげる必要が出てきた!

そこで近年RPAが急速に注目されるようになったようです。

RPAの導入するには

・最適なツール選び

近年RPAはいろいろな種類がある。実際にどれを選択するかは導入する現場でどれが合うかを慎重に検討する必要がある。なぜなら一度導入してしまうと、後から違うツールを買い替えるにはコストがかかるから。

・ツール選びには2つの軸で考えるとよい。

「個人向き」or「組織向き」
「業務ユーザー向き」or「システムエンジニア向き」

「個人向き」は個人のパソコンでロボットが動く。すべて個人のパソコンで完結する。個人でささっと作って試すことができるなど手軽に利用できる利点がある。ただし組織全体での管理するのは難しい。一方、「組織向き」はサーバーを立てて大勢が使えるタイプです。組織全体で管理したい場合はこちらが向いています。

「業務ユーザー向き」は使いやすくシステムを知らなくても簡単に習得できる。ただし、簡単ということはできることも限られている。

「システムエンジニア向き」は複雑な処理を入れることができ、いろんなことができる。ただし、業務ユーザーでは使いこなすのが難しい。エンジニアが構築する想定で作られている。

推奨はサーバー型で修正容易なタイプ と本書ではかかれています。

先進8社の取り組み

この章では導入事例が載っている。抜粋して紹介すると

農林中央金庫  ・・・業務部門主導でロボットを」開発・導入、有価証券の時価登録業務に適用し、9割を自動化

ブリヂストン中国・・・商品情報収集で2000時間以上の削減効果

帝人フロンティア・・・BPRとRPAを並行で推進、OCRロボによる自動化で業務を86%削減

とかなり効果がでているようです。

私が感じたこと

ちょっとこんなこと言うのもあれですが

RPAは万能じゃありません。なんでもかんでも出来ると思ってるとガッカリします。

今のツールは「定型作業」言うなれば簡単な作業はかなり効果はありますが、複雑な作業は向いてません。EXCELだけの作業であればEXCELマクロの方が優秀です。

最近、JapanITWeekなどの展示会でものすごい注目をあびてるけど、中途半端に導入すると痛い目見ます。

ツール選びに失敗すると「やろうと思ってたことができない!」などの問題が発生します。導入前にどう運用するかも含めて十分に検討するのがよいと思います。だいたいのツールで評価版があると思うのでそれで試してから判断するのがよいと思います。

中小中堅企業は場合によっては削減効果よりコストの方が高くつきます。

RPAツールは年間最低でも100万円くらいはかかります。当然、習得する時間(コスト)やシナリオ作成(自動化のためのツールの設定)にも時間がかかります。私の勤めている会社も名だたる大手企業ではないので、効果をあげるにはかなりツールを使いこなさないと厳しいです。その場合、導入する目的を設定する際、コスト面ではなく、担当者が空いた時間でより付加価値の高い業務ができる。や人手不足解消にフォーカスをあてるのがよいと思います。私もRPAの導入を提案しようとしていますが、コストの部分で壁にぶちあたりました。

とネガティブな情報を出してしまいましたが、生産性を上げるためのツールとしてはかなり有望だし実績もあがり始めているので導入を検討するのはよいことだと思います。

RPAについては私の体験したことやノウハウなんかを今後情報発信していこうと思います。

なにか進展があればですが。。

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