こんにちは。今回は渋沢栄一著「論語と算盤」を読みましたので、その解説をざっくりしていきます。
本の概説
この本をひとことで言うと
「ビジネスにとって道徳は大事!」
著者の渋沢栄一は、1万円札にもなるほど有名な人物です。
この方はどのような事で実績を上げてきた人なのか、知らない人もいるかと思いますので、ざっくりお伝えしますと、
「日本で初めて株式会社を設立した人」です。そして渋沢栄一が関わった会社の数はなんと480社にものぼります。
その会社の中には、東京海上火災、王子製紙、東京電力、サッポロビール、JR、日本商工会議所、東京証券取引所などなど、日本企業を代表するような名だたる大企業がずらり
そんな偉大な事を達成した方が、「ビジネスする上で大切にしている事」を書籍化した1冊となっています。(だいぶ前の本ですので現代語訳でも出版されています)
では本の内容はというと、冒頭でもお伝えした通り
「ビジネスにとって道徳は大事!」という事です。
タイトルにもある「論語と算盤」
論語とは昔の中国(儒教)の教えを記載した書物であります。
本書にはいろんな箇所に論語の引用があります。
そして、算盤(そろばん)とは、ビジネスの事です。
渋沢栄一の時代は明治初期、そのころはビジネスと武士道などの道徳は切り離されていたそうです。しかも、武士道は農民や商人には無縁で雲の上のものだったとか。
でもそれらの道徳はそんな庶民にも必要なものだと考えたのが渋沢栄一でした。
これからはビジネスにこそ論語が必要だと、そうしないと自分の事ばかり考える経営者だらけになり、社会全体のためにはならないからです。
本書では渋沢栄一が、人としてまた、ビジネスをやっていく上で重要な事を淡々と書かれています。
そこで私が重要だと思ったポイントを3つだけ紹介していきます。
重要ポイント
重要ポイントその1「誠実である事」
誠実であること。
渋沢栄一 = 誠実
この数式が成立してしまうのではないかというくらい、重要な事です。
・どんな時でも自分が正しいと思った事をする。
・ズルやインチキをしない。
・相手を出し抜こうとしない。
・後ろめたい事はしない。
・ウソはつかず、知らない事は素直に知らないと言う。
これらの行動は、すべて「誠実であること」から来ていると思います。
近年の日本企業の不祥事は、この「誠実さ」を見失ったからではないでしょうか。
重要ポイントその2「自己研磨を惜しまない」
渋沢栄一 = 真面目 です。間違いないです。
とにかく自分を磨き、向上させていくのに全力をあげています。
小さなことを積み上げて信頼を築いていくタイプです。
重要ポイントその3「社会の為に働く」
自分の利益よりも社会の利益になる事をする。
もう仏のような存在だと思います。
普通だったらライバル企業を出し抜こうと自分の会社だけにノウハウを残そうとするのが通常ですが、渋沢栄一は違います。
ライバル企業にも、自分の知識やノウハウを教えていたそうです。これは社会全体の発展の為だからという自分の信念からの行動だと思います。
さすがに批判はあったそうですが。
そんな方だったからこそ、多くの企業の設立に携わり、多くの方から絶大な信頼を得る事ができたのだと思います。
まとめ
・誠実である事
・自己研磨を惜しまない
・社会の為に働く
これらに共通する事はなんでしょうか。
それは「論語」です。
そして論語とは言い換えれば道徳です。
つまり
「ビジネスにとって道徳は大事!」
という事です。
いかがでしたでしょうか。本ブログでは細かい内容は伝えきれていません。
気になる方は本を読んでみてください。
ちなみに読みやすさの点から「現代語訳版」をおすすめします。
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